恋愛のアドバイスで「男は追いかけたい生き物だから追うと逃げる」と言われることがありますが間違いです。
正しくは「追いかけたい男性もいれば追いかけられたい男性もいる、追いかけたいときもあれば追いかけられたい時もある」です。
つまり人によって恋愛のスタイルは違うということです。当たり前の話ですが。
私がカウンセリングしている男性を見ていても「どうしても追いかけたいのだ」と言う人はほとんどいません。
恋愛成功率の高い女性は適度に追うか絶対に取れる場所に餌を置いておく女性と言えるでしょう。
アンケートの1位は少数派
恋愛に関する情報への反応というのはとても面白いものです。
「心理学や脳科学によると女性はこうです!」と言われると「私は女性だけど違うから全員には当てはまらないわ」と冷静に考えることができます。
しかし「男性はこうです!」と言われると「(異性である)男性ってそうなんだ」と納得してしまうのです。
男女の立場を入れ替えても同じことが言えます。
男性向けの恋愛情報に「女性は追いかけられたい生き物である」と書いてあったらあなたはどう思うでしょうか?
きっと「全員がそんなわけないでしょう」と思うはずです。
しかし自分が恋愛で悩んでいる時に女性向けのサイトで「男性は追いかけたい生き物なので追いかけさせましょう」と言われるとそれを信じてしまうのです。
私もサイトで色々な記事を書いているので気をつけてはいるのですがある事象について論理的な説明がつきやすい効果などがあると自分ではそのつもりがなくてもついつい言い切ってしまうことがあります。
そして記事を読んでカウンセリングを受けに来た人に「男性は○○ですよね?そう書いてありましたもんね」と言われてしまうこともあるのです。
心理学に限らず何かの効果を説明された時は全員に当てはまるわけではないということを知っておかなければなりません。
アンケートの1位は少数派であることの方が多いのです。
例えば男性に好きな女性の髪型のアンケートを取ったとします。
そして以下のような結果になったとします。
この結果をもって男性はセミロングが好きとしてしまう記事が結構あります。
しかしセミロングと答えた人は30%しかいないわけですからあなたの好きな男性は70%の確率でセミロング以外の髪型が好きということになります。
巷で言われる恋愛のテクニックが全く通用しないことがあるのはこういった事情があるからです。
全ての獲物を追いかけたいわけではない
男性は女性を追いかけたい生き物というアドバイスは男性の狩猟本能を根拠としています。進化心理学の分野です。
獲物を追いかけたいという本能がDNAに刻まれているから女性も追いかけたいのだということです。確かに間違いではないでしょう。
ただし現代の男性が全員追いかけたい生き物かと言ったらそうではありません。
特に最近の若い男性は傷つきたくない、恥をかきたくない、面倒なことをしたくないという人が多いのです。
それに本当に追いかけたいと思っている男性でも手に入る可能性のない獲物は追いかけたいとは思いません。
上空を高速で飛んでいる鳥を捕まえて食料にしようとは思わないのです。
追いつきそうな速度で走っているイノシシを仕留めようと思うのです。
人間は頑張れば手に入りそうなものに最も興味を惹かれます。
「アイドルと付き合いたいのに付き合えない」と言って悩む一般人はいません。
また「相手がもう少しで手に入るかもしれないと思ったところでサッと逃げろ」というアドバイスをする人もいます。
しかしこれはよほど狩猟本能の強い男性にしか通用しないテクニックでしょう。キャバクラに通ってキャバ嬢を落とすことに喜びを感じているような男性でなければ通用しません。
いい感じになったところで逃げられてしまったらほとんどの男性は脈がないのだと判断して他へ行ってしまいます。
変なアドバイスに惑わされないようにしましょう。