恋愛において、彼女を大切にする男性とはどのような特徴を持つ人でしょうか。
優しさや誠実さ、経済力など、さまざまな要素が思い浮かぶかもしれません。
最近の研究では意外なものが恋愛関係に影響を与えていることがわかりました。
それは「知能」です。
知能と聞くと、学業成績や仕事の成功に関係するものと考えがちですが、実は恋愛関係にも深く関わっているのです。
男性の知能と恋愛における態度の関係
オークランド大学の研究チームが、男性の知能が彼女との関係にどのような影響を与えるのかを調査しています。
それによると、知能の高低によって恋愛における態度に違いがあることが分かっています。
調査内容(知能と恋愛の態度を測定)
この調査では恋愛関係にある202人の男性を対象に以下の項目を測定しました。
1. 知能測定
「ICAR(International Cognitive Ability Resource)」という知能を測定するテストを行いました。このテストは数列問題や図形問題、言語問題など、多様な認知能力を評価できるものです。
2. 彼女に対する態度、自分自身の特徴
彼女に対してどのような態度で接しているか、や自分自身のことについて以下のアンケートに回答しました。
- 彼女に対する侮辱行為や性的強要の有無
- 彼女への投資度(どれだけ関係を大切にしているか)
- 関係における満足度やコミットメント(関与度)
- 勃起不全やサイコパシー傾向などの個人特性
調査結果:知能の高い男性と低い男性の違い
調査の結果、知能の高低によって以下の違いがあることが分かりました。
知能が高い男性の特徴
- 恋愛関係への投資度が高い
- 彼女を大切にしていると自覚している
- 関係満足度やコミットメント(関与度)が高い
- 長期的な関係を築こうとする傾向が強い
知能が低い男性の特徴
- 彼女に対して侮辱的な発言をする
- 性的強要を行う
- 恋愛関係での権力欲求が強く支配的
- サイコパシー傾向(共感性がない)がある
- 勃起不全の傾向がある
※最後の勃起不全がなぜ知能と関係するの?と思うかもしれませんが、知能の高低が勃起不全の原因となるストレスを上手に処理する能力や、健康的な生活を送ることと関係しているからと考えられます。
知能が高い男性が彼女を大切にできる理由
なぜ知能が高い男性ほど、彼女を大切にできるのでしょうか?
その理由は知能が感情のコントロール力や問題解決能力、さらには共感力といった対人関係に不可欠なスキルと深く関わっているからです。
もう少し詳しく説明しましょう。
1. 感情コントロールが得意
知能が高い男性は、怒りや嫉妬、焦りといった強い感情をうまく抑えることができます。
これは単なる「我慢強さ」とは異なり、感情を客観的に見つめ、冷静な判断ができる力です。
意見の対立やすれ違いが生じとき、知能が高い男性はその場の感情に流されず、「問題をどう解決するか」を優先して考えます。
そのため、怒りに任せて侮辱的な言葉を投げかけたり、暴力的な態度を取ったりせず、建設的な対話をしようとするのです。
また、嫉妬心のコントロールもポイントです。
恋愛ではどうしても嫉妬を感じることがありますが、知能が高い男性は、その感情の裏にある自分の不安や恐れに気づくことができます。
そして、それを相手に押し付けることなく自分で整理しようとします。
これにより、過度な束縛や支配的な行動をせずに済むので、健全なパートナーシップが築けるのです。
2. 長期的な視点を持つ
感情的な衝突が起きたとき、知能が低い男性は短期的な視点に立ちます。
そして、「今この場で自分が勝つこと」や「自分の意見を通すこと」を重視しがちです。
それに対し、知能が高い男性は物事を長期的な視点で捉えようとします。
そのため、「この言動が今後の関係にどう影響するか?」を考慮し、一時的な感情の爆発を避けることができます。
また、「二人の将来像」を意識する傾向が強く、短期的な欲望や快楽よりも、恋愛関係の安定や幸福を優先するのも、知能が高い男性の特徴です。
これにより、彼女を軽率に傷つけたり、関係を危うくするような行動を取ることが少なくなります。
3. 相手の立場を理解できる
知能が高い男性は論理的思考力だけでなく、認知的共感力も高いことが多いです。
彼女が不機嫌なときや落ち込んでいるとき、「彼女はどんな状況に置かれていて、どんな気持ちなのか?」を推測しようとします。
これにより、彼女の気持ちに寄り添い、適切な言葉や行動でサポートすることができます。
さらに、共感力が高い男性は他者のニーズや気持ちの変化にも敏感です。
例えば、彼女が疲れていると感じれば無理に予定を入れず、必要そうなサポートを積極的に行うこともできます。
以上のように、知能の高い男性はその能力を恋愛関係にも活用することができるため、無意識のうちに彼女を大切にする行動を取りやすいのです。
「心の知能指数」と「成長志向」も大事
今回の研究では知能、いわゆるIQが恋愛にも大きな影響を与えることが分かりましたが、別の研究では感情知能(EQ)も大きな役割を果たすことが報告されています。
EQとは自分や他人の感情を正しく認識し、適切にコントロールする能力のことです。「心の知能指数」と呼ばれたりします。
IQが問題解決力に関わるのに対し、EQは共感力や対人関係の調整に強く影響します。
つまり、知能の高さと感情のバランスを保てる男性こそが、より良い恋愛関係を築ける人と言えます。(そもそもIQとEQには相関があるというデータもありますが…)
また、恋愛関係においては「完璧であろうとする」ことよりも、「改善しようとする姿勢」が重要です。
心理学の研究では「成長志向(Growth Mindset)」を持つ人は失敗や衝突を学びの機会と捉え、関係性を強化しようと努めることが示されています。
この考え方を持つ男性はたとえ恋愛関係で問題が生じても、その解決に積極的に取り組み、より深い絆を築くことができるのです。
彼氏を選ぶ際にはこれらの特徴も考慮すると良い恋愛ができるのではないでしょうか。
参考文献:Vance, Gavin and DeLecce, Tara and Shackelford, Todd, Men’s General Intelligence and Heterosexual Romantic Relationship Outcomes.