彼氏と別れるべきか?悩みすぎると判断を間違える理由

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彼氏と別れたいのか別れたくないのか分からないという女性がいます。

このように迷う原因は独りで考え過ぎていることにあるのかもしれません。

人間というのは苦しさや寂しさ、嫉妬心などの感情が沸いてくる原因を考えるときに真実よりも納得のしやすさを基準に考えることがあるのです。

そしてそのときに下す判断は間違えていることが多いです。

考えすぎることで別れるべきではないのに別れてしまったり、付き合いを継続すべきでないのに継続してしまったりする可能性があるのです。

悩みすぎると評価を間違える

二人の関係について深く悩みすぎると誤った判断をするということは実験でも分かっています。

ヴァージニア大学の研究者は大学生のカップルに関係の満足度についてアンケートを行いました。

その際にグループを2つに分けました。1つのグループは事前に何もせずにそのままアンケートに回答しました。

もう1つのグループはアンケートに回答する前に、二人の関係が上手くいっている理由のリストを作成するよう言われました。さらに良い面と悪い面について詳細に考えるようにも求められました。

考えずに回答した参加者は正しく評価できていた

それから数ヵ月後にまだ関係が継続しているかどうかを確認しました。

事前に何もしなかったグループが別れていたかどうかはアンケートで回答した満足度と相関がありました。

つまり、満足度が高いと回答したカップルは別れていませんでしたが、低いと回答したカップルは別れていたのです。

これはアンケートへの回答時に関係性を正しく評価できていたということを意味します。

じっくりと考えて回答した参加者は評価を間違えていた

では回答前に関係性についてじっくりと考えて詳細に分析したグループはどうだったでしょうか?

アンケートへの回答内容と別れているかどうかに相関はありませんでした。

満足度が高いと回答していたからといって付き合いが続いていたわけではありませんし、低いと回答したからといって別れていたわけでもないのです。

これはアンケートへの回答時に関係性を正しく評価できていなかったということを意味します。

考えすぎたせいで満足度の評価を間違えた

勘違いしないでほしいのですが実験が別れに繋がったということではありません。

アンケートに回答したときの評価が間違えていたということです。

詳細に分析したグループは関係満足度が低いのに高いと評価したり、低いのに高いと評価してしまっていたのです。

なぜならアンケートに回答する前に二人の関係についてじっくりと考える時間を取ったからです。

それによって思考が混乱し、満足度を正しく評価できなくなってしまったのです。

納得しやすい理由は長期的には間違いの可能性が高い

彼氏と別れるべきかどうか悩んでいるという女性の相談を受けていると誤った思考に陥っている人が多いことが分かります。

1人で悶々と考えすぎると思考の罠にハマり余計に混乱するのです。

そして事実ではなく自分の最も納得しやすいストーリーを感情が沸いてくる理由と結論づけます。

この状態のときに下した判断は長期的な視点でみた場合には間違いである可能性が高いのです。

彼氏と別れたらショックかな?と思っている時点で

既に関係が破綻しているのに彼氏となかなか別れられない女性がいます。

別れたら後悔するのでは?と不安になっているのです。

しかし、フランス国立科学研究センターの研究によると「別れたら後悔するかも」と思った時点で脳は実際に別れて後悔したときと同じ反応を示すことが分かっています。

なのでいま悩んでいるとしたら、それは別れた後に受けるのと同じ精神的な負担をすでに受けているということです。それ以上にダメージが大きくなる可能性は低いでしょう。

とはいえ、別れることを恐れるタイプは別れた後にその悲しみに自分が対処できる能力を過少評価する傾向があります。

つまり「将来大変なことが起こるが自分はそれに対処できるほど成長していないだろう」という間違った認識を知らずに持っているということです。

しかしこれらは思考の方向がネガティブに向いているだけなのです。

実際には別れるかどうかと悩んでいる時点で心配しているほどのショックは受けないケースが多いです。

未来を悲観しがちなインパクト・バイアス

人間はネガティブな事柄に関しては未来のことを大げさに考える偏見を持っています。これをインパクト・バイアスといいます。

関係を継続するにしても別れるにしても、未来を悲観しがちになるのです。

特に神経症的な性格傾向を持っている人は孤独を感じやすくこの傾向が強いとされています。

このような状態になると余計に正しい判断ができなくなります。

そうならないために、「これは事実なのか?自分の思考が作り出した幻想なのか?」ということをきちんと分類する必要があります。

参考文献:Timothy D Wilson, et al. (1986). Effects of introspection on attitude-behavior consistency: Analyzing reasons versus focusing on feelings.

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