男性から「俺のこと好きでしょ」と聞かれると戸惑いますね。
好きな人からならドキッとするかもしれませんが、そうでない人からだとナルシストっぽくて気持ち悪いと思うかもしれません。
なぜ男性がこのようなことを聞くかと言ったら、好意の確認とアピールのためです。
「俺のこと好きでしょ?」と言う心理
「俺のこと好きでしょ?」という言葉は当然そうだろうという確認に近い言葉です。
「俺のこと好き?」ならまだ質問と言えますが「でしょ」がつくだけで一気に印象が変わります。
どうせお前は俺のことが好きに決まってるという上から目線な感じまで出てきます。
男性はなぜ付き合ってもいない女性に対してこういった心理を持つのでしょうか?
それは自分が好意を持っているからです。
人間は相手の心理を考える時に自分の心理の影響も受けます。
一緒にいると楽しいとか、好きという心理を持っているので相手も同じだろうと判断するバイアスがかかるのです。
親密になるためにアプローチ的な行動の一環
自分のことを好きと思っていてもわざわざ「俺のこと好きでしょ?」と言葉に出すのは不思議な感じがするかもしれません。
しかし、気持ちが強いほどにそれは行動として表れるものなのです。
メリーランド大学の研究者たちが127組の異性の友人を対象に行った調査があります。
男女の友達同士がお互いにどう思っているのか?それによってどのような行動を取るのか?を調べたものです。
まずそこから分かったことは友達に好意を持っている場合にはその感情を相手の心にも投影してしまうということです。
友達のことを好きな人は相手も同じように自分を好きだろうと評価しがちということです。
しかも自分の恋愛市場における自己評価が高い人ほどこの傾向が強いことも分かりました。
そして親密になるためにアプローチ的な行動も取りがちになります。
「俺のこと好きでしょ?」という発言もそういった行動の一環と考えられます。
予言の自己成就
相手も自分のことを好きだろうという意識でいることは良いことです。
それによって余裕のある言動や表情が出ますから魅力的に映り、本当に付き合えることがあります。
このような効果を心理学で「予言の自己成就」といいます。根拠がない事柄でもそうだと思って行動すればそれが実現するのです。
とはいえ、「俺のこと好きでしょ?」という発言はあまり効果的とはいえなそうです。学生ならまだ分かりますが、二十歳を超えていたら少し幼い印象を持ってしまいます。
ですから、あなたが同じ立場になっても好きな男性に「私のこと好きでしょ?」とは言わないほうが良いです。
そう聞かれることで意識して本当に好きになってくれる可能性もありますが、かなり人を選ぶアプローチ方法だと思います。
「俺のこと好きでしょ?」と言われた場合のその他の可能性
少し話が逸れましたが男性からの「俺のこと好きでしょ?」という言葉は、好かれているという自信と、さらに関係を進めたいという心理から発せられた可能性が高いといえます。
あなたとその男性の距離が近いほどにこういったアプローチをする可能性は高いです。
それほど仲良くないのに言ってくるようならナルシストの可能性があります。もしくは誰かに変な噂を吹き込まれているのかもしれません。
また思わせぶりな態度で弄ぶブレッドクラマーの男性の可能性もあります。
きちんとしたタイプの男性が「俺のこと好きでしょ?」と言った場合には、アプローチの仕方が下手なだけで、純粋に好意を持っている可能性が高いのではないでしょうか?
「何て答えて欲しいの?」と返せばもう少し詳しく分かるかもしれません。
参考文献:Edward P. Lemay Jr. and Noah R. Wolf. (2016). Projection of Romantic and Sexual Desire in Opposite-Sex Friendships:How Wishful Thinking Creates a Self-Fulfilling Prophecy.