初めて会ったばかりの男性がなんとなく好意的な態度を取っているように感じることはないでしょうか？
親切にしてくれたり、よく目も合ったりすると、もしかして自分に一目惚れしているのかなと思うかもしれません。
そこで今回は男性の一目惚れサインについて科学的根拠に基づき解説したいと思います。
好きな男性があなたのライバルをどう思っているか確認するときにも使える方法です。
本物の一目惚れは滅多に発生しない
調査によっても異なりますが6割～7割の人が一目惚れを経験しているそうです。そのまま結婚した人たちもいます。
しかしそれが本当の一目惚れである可能性は低いです。
まずはそこを理解してください。
一目惚れと思うパターンのほとんどが肉体的魅力を感じているだけ
私たちは恋愛感情を持った時と、付き合いたいと思った時では芽生える感情が違います。
あなたも好きな恋人に対する感情とイケメン芸能人に対する感情は違うと思います。
一目惚れというのは初めて会った瞬間に恋愛感情が芽生えることです。
情熱、親密さ、コミットメントが芽生えるということです。
しかし、フローニンゲン大学のフロリアン・ズソク博士らの実験では、本人が一目惚れと思うパターンのほとんどが単に肉体的魅力を感じているだけということが分かっています。
そこに恋愛感情が発生していることは滅多にないのです。
つまり、男性が一目惚れと言っているのは、ルックスが良いと思っているだけの場合がほとんどということです。
その女性と永遠に会えなくなったとしても泣いたりはしないのです。好きな人なら泣いてしまうこともあるでしょう。
中身も知らないうちから本気で好きになるのは意外と難しいということです。
なぜ既に好きになっていると思うのか？
ではなぜ、一目見たとき、既に好きになっていると思うのでしょうか？
理由の一つは好意的なバイアスが掛かっているためです。
人間は1つの良い特徴があると、その他の面も良いだろうと考える傾向を持っています。（ハロー効果）
つまり顔が良い女性を見たら性格も良いだろうと無意識に思ってしまうのです。
自分のタイプ通り優しくて一途に愛してくれる女性と判断するのです。そのため、顔がタイプの相手を見た瞬間に既に恋愛感情が芽生えている（＝一目惚れ）と勘違いするのです。
恋愛感情が芽生えた後に思い出すから一目惚れと判断する
また付き合ってしばらくして深い愛情が芽生えた後に、出会ったときのことを振り返ると思い出補正が掛かります。
「僕は彼女を初めて見た時から好きになっちゃったんだ」と言う男性もほとんどがこのパターンです。
人間は自分の過去の判断が正しかったものと思いたい心理傾向を持っていますから、出会ったときから好きになっていたのだと思いやすいのです。
確かに初対面の段階から、美人、可愛い、付き合いたいと思ってはいたでしょう。
しかしそれは恋愛感情とは違うものなので、本物の一目惚れではないのです。
仮に彼女と同じレベルの女性が他にもいたら、そちらでも良かった可能性があります。
男性の一目惚れサイン
ここまでの説明で一目惚れは勘違いのパターンが多いことが分かったと思います。
とはいえ見た目も性格も良いと思われていれば高い確率で付き合うことができるでしょう。
それどころか、まだ本物の愛が芽生えていないだけで男性も付き合いたいと思っている可能性が高いのです。
なので男性がそのような感覚になった時のサインを3つ紹介します。
1.自己開示と意見の迎合
(本物ではない勘違いとしての)一目惚れというのは性的魅力を感じているということです。
本能的にはセックスしたいと思っているということです。
この時に男性がどんなサインを見せるか研究で分かっています。
まず、アピールするために自分のことを細かく知ってもらおうとします。自己開示が増えるのです。
プライベートなことをよく喋ったらこの傾向が出ているといえます。
また、二人の相性が良いと思わせるために、本音を隠してでも意見を合わせることがあります。好みを変えることもあります。
男性が「豚骨ラーメンが好き」と言ったとき、あなたが「私は醤油のほうが好きなんだ」と言ったとします。
このとき男性が慌てて「醤油も大好きだよ」と言ったら、相性の良さをアピールするために、態度を変えたということです。
2.動作のリンクと視線
性的欲求は初対面同士の親密になりたいという気持ちを強めます。
セックスしたいということは2人で一緒に子育てしたい（＝長く親密な関係を築きたい）ということでもあるからです。
この時男性は以下の3つのサインを見せることが分かっています。
- 体を近づける
- 動作がリンクする（動きが同じタイミングになる）
- アイコンタクトが増える
3.声の変化
動物のオスは自分がいかに有能かを示すために身体的優位性をアピールしようとします。
その方法の1つが声を低くすることです。声が低い方が体が大きいと感じさせられるからです。
ニューヨーク州立大学のスーザン・ヒューズ博士らの実験でも、出会ったばかり女性を魅力的と判断すると会話中の男性の声が低くなることが分かっています。
これは男性が意識していなくとも勝手にそうなるのです。
勘違いでも一緒に時間を過ごすうちに本物の愛情が芽生えていく
ここまで説明したように本物の一目惚れは滅多に発生しません。
とはいえ勘違いの一目惚れであっても、一緒に時間を過ごすうちに本物の愛情が芽生えてきますから、気にし過ぎる必要はありません。
また第一印象はいつまでも残り、それを基準にその他のことも判断します。
一目惚れされなくとも、初対面時に良く思われるような態度でいましょう。
＜参考文献＞
・FLORIAN ZSOK, MATTHIAS HAUCKE, et al. (2017).What kind of love is love at first sight? An empirical investigation.
・Susan M. Hughes, Franco Dispenza, Gordon G. Gallup Jr. (2004).Ratings of voice attractiveness predict sexual behavior and body configuration.
