ワンナイトラブのつもりだったけれど相手のことを好きになってしまうのは不思議なことではありません。
体の関係を持ったことがきっかけでホルモンのバランスが変化しその影響で恋愛感情が芽生える可能性は否定されていません。
認知の不協和を解消したいとも思います。「何とも思っていない相手とは体の関係を持たないはずだから、関係を持ったということは好きなんだ」という思考のメカニズムです。
もちろん体の関係を持つ前から良いなと思っていたこともあるでしょう。
では相手の男性はその後も付き合いたいと思っているのでしょうか?
付き合いたい相手とのワンナイトでどうするか?
カナダ・ゲルフ大学のシェイナ・スパーリングらはワンナイトラブについての意識調査を行いました。
参加者はオンラインで募集された18〜25歳までの男性177人、女性157人、同性愛者の男性106人です。
どんなときに避妊するのか?
この研究では架空のストーリーを読んだ上で質問に回答するという形式が採用されました。
その内容はパーティーで知り合った魅力的な異性とその日のうちに体の関係を持つことになるというものです。
これを読んだ後にその行為で避妊具(具体的にはコンドーム)を使うか?という質問がされます。
他にも「相手が使ってくれると思うか?」「そこにゴムが無かった場合にも体の関係を持つか?」といった質問がなされました。
避妊具を使いたいと思う状況が男女で異なる
女性の参加者の場合は相手と感情的な結びつきを感じた場合にのみ避妊具なしでの行為に同意する可能性があることが分かりました。
これは自然なことです。体の関係を持つリスクは女性のほうが高いですからその場限りの相手と危険を冒そうとはしません。
男性参加者も同様の結果かというと少し異なりました。
彼らは相手と今後も恋愛関係を持ちたいと思っている人のほうがそう思っていない人よりも避妊具をつけたいと考えていました。
体の関係をもつとき男性はどう考えるのか?
なぜ男性がワンナイトラブの後も付き合いたいと考えている相手との行為で避妊具を使おうと思うのでしょうか?
女性から「大切にしてくれる男性」と思われたい
一つは病気のリスクなどを考えて相手と自分の健康を気遣うということです。
望まぬ妊娠を避けるという理由もあります。
また相手から大切にしてくれる人と思われたいという計算も働きます。
性的興奮が高まっているときでも今後の関係を考えるとこれらの思考が働くのです。
女性からの評価を気にしないと生でする
反対に本当にワンナイトラブ、つまりこれっきりの関係と考えているときは避妊具をつけないというのは相手からの評価を気にする必要がないからです。
また妊娠をした場合も逃げてしまえば良いと考えている可能性もあります。
その場の欲求が最も優先されるということです。
生でしたから本気ではない
他の研究でも回避傾向を持つ男性ほど避妊具をつけるということが分かっています。
「生でしたから本気なんだわ」などと思わないようにしてください。
自分の体を守れるのは自分だけです。
それと「セフレでもいいから一緒にいたい」と思っていると一生付き合えないので気をつけてください。
参考文献:Shayna Skakoon Sparling, Kenneth M. Cramer.(2019)Are We Blinded by Desire? Relationship Motivation and Sexual Risk-Taking Intentions during Condom Negotiation.