ダイエットが続かない!痩せたいのに食べてしまう人のマインドを改善する方法

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あなたがダイエットをする目的は何でしょうか?

痩せるため?筋肉をつけるため?健康になるため?

もしそれらの目的で運動したり食事を改善しようと思っているのなら続かないかもしれません。

ダイエットを始めても続かない人、痩せたいのに食べてしまう人はマインドを変えましょう。

即時報酬と遅延報酬

私たちが運動や食事から得る報酬は、それを得るタイミングによって2種類に分けることができます。

運動や食事そのものを楽しむという報酬はすぐに得られるので即時報酬(Immediate rewards)といいます。

痩せたり綺麗になったりするという報酬は得るまでに時間が掛かるので遅延報酬(Delayed rewards)といいます。

シカゴ大学が行ったアンケートではジムに通う人の68.75%は遅延報酬を重視しているそうです。

即時報酬を重視する人は26.25%と少なめです。

しかしダイエットを続けようと思うなら即時報酬を重視したほうが良いのです。

トレーニングそのものを楽しむ

シカゴ大学がジムでトレーニングしている人を対象に実験を行いました。

ベンチプレスやショルダープレスといった6つのトレーニングメニューを見せてそれを実行してもらうというものです。

好きなトレーニングか?健康に効果のあるトレーニングか?

このときに実験参加者は2つのグループに分けられます。

1つは「このメニューの中から最も好きなものを選んで行ってください」と言われるグループ(即時報酬)です。

もう1つは「このメニューの中から健康に最も効果のあるものを選んで行ってください」と言われるグループ(遅延報酬)です。

好きなトレーニングは何回もできる

そして実際にトレーニングを行ってもらうのですが、このとき実験スタッフはこっそり参加者が何回それをやるのかカウントしていました。

その結果、好きなトレーニングメニューを選んだ即時報酬のグループは平均で29.0回行いました。

効果的なものを選んだ遅延報酬のグループは平均で18.9回でした。

つまりトレーニングそのものを楽しんでいる人のほうが継続しやすいということです。

痩せたいのに食べてしまう理由

フランスのグルノーブル経営学院の実験によると、楽しく運動をするかどうかでその後の食事量にも影響が出ることも分かっています。

運動を楽しむように言われたグループと真面目にやるように言われたグループでは後者のほうがその後の食事量が多くなったのです。

運動を楽しんだ人は運動そのものから報酬を得ることができました。そのため食事から報酬を得る必要がなく、食事量が少なくなったのです。

しかし真面目にやるように言われた人は運動から報酬を得ることが出来ませんでした。そのため食事から報酬を得ようとして食事量が増えたのです。

分かりやすくいうなら「今日はたくさん運動したからデザートを食べちゃおう」という感覚です。

痩せたいと思って運動しているはずなのに余計に食べてしまうことになるのです。

努力は夢中に勝てない

ダイエットに限らず勉強でも同様の効果が出ることが分かっています。

目的のために勉強をするよりも、勉強そのものを楽しむほうが継続しやすいということです。

「努力は夢中に勝てない」という言葉通り、どんな作業や習慣も行為自体を楽しむことで続けられるのです。

ダイエットを続けたい人は痩せるという目標にばかりフォーカスせずに、ダイエットそのものの中にある楽しみにも注目しましょう。

それでも食べてしまう時は「クランチエフェクト」

それでも食べてしまうという人のために、簡単に食べる量を減らせる方法を紹介します。

それは自分が食べ物を噛むときの音(咀嚼音)を意識することです。

たったこれだけで良いのです。咀嚼音を意識することによって脳の満足度が高まり食べる量を減らすことができます。

これは「クランチエフェクト」と呼ばれる効果で実験でも食事量が変化することが判明しています。

音と食べる量の関係についての実験

ブリガム・ヤング大学のライアン・S・エルダーたちは食べ物が発するノイズが食べる量に大きな影響を与える可能性があることを発見しました。

実験ではヘッドフォンをしたままプレッツェルを食べてもらいました。このとき、あるグループには大きな音を流し、別のグループには小さな音を流します。

その結果、大きな音を流されたグループの方が多くのプレッツェルを食べました。

つまり自分の噛む音が聞こえやすいほうが食べる量は減るということです。

他の実験でも同様の効果が出ています。

音も食感として味わう

上記の結果から自分の咀嚼音を意識すると食べる量を減らせることが分かったと思います。

私たちは普段の食事の中でそれを阻害する行動を無意識にとっています。

食事中にテレビやスマホの動画を見ていることが多いのではないでしょうか?

それによって食べ物に向けるべき意識が分散されると食事の満足度が落ちてしまうのです。

クチャラーと呼ばれる人たちのように下品な音を立てて食事する必要はありません。

自分の中だけで聞こえれば良いのです。無音でヘッドフォンやイヤホンをするとより効果的です。

日本ハムのシャウウェッセンというウインナーのCMを見たことのある人もいるかと思います。

ウィンナーが折れるパリッという音とともに「美味なる物には音がある!」というキャッチコピーが流れます。

音も食感の一つと考え味わってみたらクランチエフェクトによって無理なく食べる量を減らせるのです。

参考文献
・KAITLIN WOOLLEY and AYELET FISHBACH.(2016).For the Fun of It:Harnessing Immediate Rewards to Increase Persistence in Long-Term Goals.
・Carolina O. C. Werle, et al.(2015).Is it fun or exercise? The framing of physical activity biases subsequent snacking.
・Ryan S. Elder, Gina S. Mohr. (2016). The crunch effect: Food sound salience as a consumption monitoring cue.