彼氏からの連絡が減ったり会う機会が減ると、気持ちまで冷めたように感じます。
そして「なんだか別れそうな予感…」となってしまうかもしれません。
こんな時に彼女であるあなたが絶対にしてはいけないことがあります。
それは何かというとその「別れそうな予感」を強めてしまうことです。
つまり別れのリスクを実際以上に高く見積もることです。
これによりあなたの態度が変化し本当に別れることになるのです。
別れそうな予感が強まると魅力を失わせる
別れる可能性が0%のカップルはいません。
コミュニケーションの問題が生じたときなどは心のどこかで別れる予感を持つものです。
このように適度に別れのリスクを認識するのは悪いことではありません、
彼氏への愛情や関係維持のための行動へのモチベーションになります。
愚痴が嫌いな彼氏の前でネガティブなことを話しすぎたときなど、別れのリスクを認識すると次回から気をつけようと思えます。
ロミオとジュリエット効果ではありませんが、周囲の反対が「私たちは別れやすい環境にいる」という感情を生じさせ愛情を深めることもあります。
しかし中にはほんの少しの別れの予感がしただけで「もうダメだ、嫌われた、振られる」と大げさに考え、実際以上に別れのリスクを高く見積もる女性がいます。
こうなってしまうと依存ぽくなったり、気を使いすぎたりするようになります。
そういった態度は魅力的ではありませんから彼氏に嫌われます。そして本当に別れることになるのです。
「別れそう」と思わされると愛が冷める
人にもよりますが「別れそう」と思うことで彼氏への愛情が冷めることがあります。
絆を強めようという動機も低下します。
このことはヴィータ=サルーテ・サン・ラファエル大学の研究者が行った実験でも分かっています。
この実験ではまず104人の大学生(約90%が女性)に恋人との関係について聞きました。
そして、その内容を基に研究者から今後の二人の将来の別れのリスクを伝えられました。
といってもきちんと分析して予測したわけではありません。
別れのリスクを意図的に認識させたらどうなるかを調べるために、参加者をランダムに4グループに分けて、それぞれに以下のパターンを割り当てただけです。
- 別れのリスクが高いと言われる
- 別れのリスクが中程度と言われる
- 別れのリスクが低いと言われる
- 別れのリスクについて言及されない
研究者は別れのリスクが高いか低いか全く検証していないにも関わらず、「あなたは彼氏と別れる可能性高いですね」などのフィードバックを伝えたということです。
別れのリスクが高いと思わされると愛情もコミットメントも低下
それらのフィードバックを受けた後で現在のパートナーに対する愛情とコミットメントについて評価してもらいました。
すると別れのリスクが高いと思わされたグループは愛情もコミットメントも低く評価しました。
繰り返しますがその人が本当に別れそうかどうかは不明なのです。ただ研究者によって別れる可能性が高いと思わされただけです。
それにも関わらず、パートナーへの気持ちが低下してしまったのです。
つまり「別れそう」と強く思うことは非常に危険なのです。
別れるリスクが低くても愛が冷める
今回の実験では何も言われなかったグループの愛情は高かったです。
何も言われなければ現状の関係性をそのまま評価しますから不思議なことではありません。
面白いことに中程度にリスクがあるとされたグループも愛情を高く評価していました。
これは適度に「別れそう」と思わされることで「別れないように頑張らなくちゃ」と思ったことが要因と思われます。
そしてリスクが低いとされたグループは愛情を低く評価しました。安心してしまったことが原因かもしれません。
つまり適度に別れの危機感があった方が愛が深まるということです。
彼氏と別れそうな予感がしたときは、関係を深めるチャンスと考えてポジティブな態度でいたほうが良いかもしれません。
好きな人と彼女を別れさせてしまうことも
少し話が逸れますが、今回の実験は終了後も参加者に悪影響を及ぼす可能性がある危険なものに見えます。
そのような実験を報告する論文というのは、研究手順について倫理委員会で承認を得たことや、実験終了後に被験者に内容がフェイクであると伝えたことを記載してあることが多いです。
私の見落としかもしれませんが、そのような記載が見当たりませんでした。
もちろんそれらのことは当然やっているのでしょうが、実験の参加者が本当に別れてしまったらどうするのかと心配になりました。
別の見方をすると今回の内容は好きな人に彼女がいるときにも応用できるテクニックかもしれません。
「別れのリスクが高いよ」というとあなたが嫌われてしまいますので、「二人の関係は絶対に別れないパターンだね」と言って別れのリスクが低いと認識させると愛情が冷めやすくなるかもしれません。
別れる可能性がゼロと言われると、本当にそうかなと思い悪い部分に注目しやすくなります。そういった意味でも別れにつながりやすいのかもしれません。
参考文献:Simona Sciara, Giuseppe Pantaleo. (2017). Relationships at risk: How the perceived risk of ending a romantic relationship influences the intensity of romantic affect and relationship commitment