結婚が失敗に終わるかは新婚のときから暗黙の反応に出ている

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あなたが新婚だとして幸せな気分に浸っているとします。

当然ですがその感情が何年も続いているかどうかは不明です。

しかし今この時点でも将来その結婚が失敗となるかどうかをあなた自身は知っているのです。

「心の底」の反応によって分かるのです。

頭では幸せだと思っていても…

フロリダ州立大学のジェームズ・K・マクナルティ博士らは135組のカップルを新婚時から4年間に渡り追跡調査しました。

その結果、本人たちが口頭で述べた感情がその後の結婚の満足度とは一致しないことが分かりました。

つまり「夫のことが大好き」「結婚に満足」と言ったからといってその結婚が満足なものになるか失敗に終わるかには関係がないということです。

しかし自分でも操作できない「心の底」の反応は将来その結婚が失敗となるかどうかに関連していることが分かりました。

モニターによる実験

この実験ではまずモニターに配偶者の写真が3分の1秒という短い時間だけ表示されます。

それに続いて「素晴らしい」「凄い」というポジティブな言葉、「ひどい」「恐ろしい」というネガティブな言葉がランダムに表示されます。

参加者は表示された言葉がポジティブとネガティブのどちらに分類できるかを判断してボタンを押します。

ボタンを押すまでの反応速度は特別なソフトウェアによって計測されました。

実はこの計測によって配偶者に対して「心の底」でどう考えているかが分かってしまうのです。

配偶者に対して否定的な感情を持っている場合にはその後に表示される「素晴らしい」「凄い」という言葉をポジティブと判断するまでの時間が遅れます。

反対に好意的な感情を持っている場合には「ひどい」「恐ろしい」という言葉をネガティブと判断するまでの時間が遅れます。

感情を切り替える時間分だけ遅れる

なぜこのようなことが起こるかというと感情の切り替えが必要になるからです。

配偶者に対して否定的であれば写真を見たときにその感情が起こります。

そしてポジティブな言葉を見せられたら切り替えが必要になります。その分反応が遅くなるのです。

ネガティブな言葉であれば切り替える必要はないのですぐに反応できます。

こういった心理現象が自分でも気づかないうちに発生しているのです。

4年後にどうなったのか?

4年後、実験の参加者に結婚に対する満足度を聞き取りました。

すると実験で配偶者に対して否定的な感情を持っていることが示された人々が最も不満を抱いているということが分かりました。

つまり新婚の時点で結婚の失敗が暗黙裡に予測されていたのです。

自分も実験しなければ分からないじゃないか!と思うかもしれません。

しかし日常生活の中の何気ない瞬間にこれと同じような感覚を抱くことがあるのではないでしょうか?

例えば嬉しい場面に遭遇したはずなのに夫と一緒にいるときはその実感が沸き難いとか判断が遅れるなどです。

結婚を失敗したと思っている人の話を聞くと「実は新婚のときから何となく違和感はあった」という人もいます。

(後知恵バイアスによってそう思っている可能性も高いですが)

もちろん新婚時点でそうだったからといって結婚が失敗に終わるわけではありません。

しかし不安の芽は早いうちに摘んでおいたほうが良いと思います。

参考文献:James K. McNulty, et al. (2013). Though They May Be Unaware, Newlyweds Implicitly Know Whether Their Marriage Will Be Satisfying.

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