付き合っている相手と結婚しそうな雰囲気を感じている人もいるでしょう。
果たしてその感覚は正しいのでしょうか?
それを確かめる方法を紹介します。
結婚しそうなカップルには一つの特徴があるのです。
結婚しそうかどうか確かめる質問
あなたがたカップルが結婚しそうか確かめたければ、パートナーに2人の関係がどのように深まってきたか聞いてみましょう。
一緒に何かしたり、困難を乗り越えたことで絆が深まった出来事について思い出してもらうのです。
この記憶が正確であれば結婚に向かっている可能性は高いです。
反対に記憶が曖昧なのに、うまくいっていると思っているようなら関係が悪い方へ向かっているかもしれません。
結婚に向かって進んでいるカップルは関係が深まる過程で何が起こり、どう感じたか正確に覚えているのです。
それに比べて、関係が停滞したり、後退しているカップルはこの記憶の正確性が低いのです。
結婚に向かっているカップルの特徴
結婚に向かっているカップルほど2人の関係に起こったことや、感情をしっかり覚えていることはイリノイ大学のブライアン・オゴルスキー教授らの調査でも分かっています。
実際の結婚願望 vs 記憶の結婚願望
この調査では、平均交際期間2年の、232組のカップルを9ヵ月追跡しました。
その中で、どれくらい結婚したいと思うかというコミットメントの度合いをパーセンテージで毎月、報告してもらいました。
そして調査の最終時点で過去の自分が何パーセントだったか思い出してもらいました。
つまり、その当時の実際の結婚願望と「あの時はこれくらいだっただろう」という記憶の結婚願望という2つのデータを取ったということです。
そして調査の開始時と終了時でカップルの関係がどうなったかも確認しました。
結婚に近づいているカップルほど記憶のズレが小さい
これらのデータを分析したところ、関係のステータスが結婚に近づいているカップルほど実際と記憶のパーセンテージのズレが小さかったのです。
反対に、現状維持や別れに向かっているカップルは正確に覚えていませんでした。
なぜ結婚しそうなカップルほどよく覚えているのか?
なぜ結婚しそうなカップルほど感情やコミットメントの度合いをよく覚えているのでしょうか?
それは、「この人と結婚したい」と思うと2人の関係に役立つ情報をしっかり覚えておこうとするからです。
2人が共有した出来事を自分がどう感じたか?相手がどう感じたか?という情報はこれに該当するので覚えているのです。
反対に、長く一緒に過ごしていこうというモチベーションがなければ、こういった情報は不要なので覚えようとせず忘れてしまうのです。
それでも一緒にいると脳は「なぜ結婚するつもりのない相手とずっといるのか?」と認知的不協和が生じて混乱します。
それを正当化するために「うまくいっている(=結婚へのモチベーションは高い)」と思い込もうとするのです。
このバイアスが記憶を歪めるということです。今回の研究でも、後半ほど実際と記憶のズレが大きくなる傾向がありました。
これは長く一緒にいるほど、2人の関係が良くなっていると思い込みたいバイアスが生じているからといえます。
あなたのパートナーの記憶が曖昧なのに、うまくいっていると思っているようなら知らないうちに関係が退行しているかもしれません。
参考文献:BRIAN G. OGOLSKY, CATHERINE A. SURRA. (2014). A comparison of concurrent and retrospective trajectories of commitment to wed.