イケメンは美人を選ばないという話を聞いたことはないでしょうか?
その理由として人間は自分が持っている特性には惹かれないからだ、などと言われたりします。
つまり、イケメンは既に顔の美しさを持っているので、恋愛対象にそれを求めないということです。
また、モテまくって色々なタイプの女性を見てきたので「やっぱり顔より中身だな」と思いやすいからではないかと言われることもあります。
とはいえ男性は視覚情報を重視するのでルックスが良いことは大事です。
「彼氏が友達に紹介してくれないのはなぜか?」でも紹介しましたが、女性がイケメンと付き合っても見せびらかそうとは思いませんが、男性が美人と付き合うと見せびらかそうとすることが分かっています。
そしてこの特性はイケメンであっても変わりません。ということはイケメンも美人が望ましいと考えているということになります。
結局、どっちなのでしょうか?
イケメンは女性の顔の評価が甘い?
自分のルックスが異性の評価にどう影響するのか調べたボウリング・グリーン州立大学の調査があります。
159人の男女の参加者に自分の外見的魅力と実験で出会った異性の外見的魅力を評価させました。
その結果、自分に対する評価が高いほど異性を高く評価することが分かりました。
反対に自分の評価が低い人は異性を厳しく評価しました。
つまり、自己評価ではありますがイケメンほど女性の見た目を甘く評価する傾向があるということです。
この理由としては、自分の評価が高いとそれにつられて他人のことも高く評価する可能性が指摘されています。
個人的にはいつも「かっこいい、かっこいい」と言われているので女性に対して好意的なイメージを持っているからではないかと思います。
それと周囲からの評価が高いと分かっていると他人に寛大になれるということもあるでしょう。
この調査では知能との相関も調べていますが、男性の場合は評価に相関はありませんでした。
しかし、女性は知能が高いほど男性を厳しく評価する傾向がありました。
これはおそらく「見た目も本人の努力で変えられるもの」と考える傾向を持っていることが原因と考えられます。
「自分が美人かどうか判断できる質問」で説明した美人ほど公正世界仮説を支持するという結果とも合います。
イケメンは美人なだけでは選ばない
イケメンほど女性の顔に対する評価が甘いことが分かりました。
だからといって、イケメンは美人を選ばないということではありません。
現実的な話としては「イケメンは美人なだけでは選ばない」ということだと思います。
あなたの身の回りの美人がイケメンに振られたのを見たことがあるかもしれません。
それなりの年齢になればそういうことも珍しくはないのです。
人生経験を積む中で顔以外の部分も重要視するようになるからです。美人なだけで中身がなければ振られてしまうでしょう。
特にイケメンは女性からのアプローチが多いので色々なパターンが蓄積されていますから、顔だけで評価する可能性は低いといえそうです。
イケメンは同等の価値の女性を求める
夫婦は似てくると言われることが多いです。毎日顔を見合わせていたり、食事や生活パターンが同じなのでそうなるのかもしれません。
しかし、研究では夫婦が似てくるというより、元々似ている人同士が結婚しやすいという結果の方が多い気がします。
人間は自分の恋愛市場における価値を見積もり、それと見合った相手を選びます。
レベルの高すぎる相手を狙っても無駄な労力を使うことになりますし、低すぎる相手では自分が損をするからです。
これを「社会交換理論」といいます。多くの人間がパートナー選択の際に無意識にこの理論を用いていることは様々な実験から分かっています。
この理論で考えると、自分がイケメンだと分かっている男性の場合は、ルックス面でも同等の価値を求める可能性があります。
特に男性は女性以上にパートナーの外見的魅力を重視する傾向にありますから、美人がイケメンを求めるより、イケメンが美人を求めるケースの方が多いでしょう。
美女と野獣を見掛けることはあっても、その逆は滅多に見ないことからもこれは真実でしょう。
美人は作れる
とはいえ、よほどの面食いでない限りは超美人でなければ付き合えないということではありません。
また、女性から見た美人と男性から見た美人は一致するものでもありません。
それに美人は作れるものなのです。日頃の習慣やマインドがあなたの顔の筋肉を変化させ表情を変えるからです。
さらにいうなら、人間は他人の真顔を記憶するのではなく、いつもしている表情を記憶するのです。
暗い表情をしていればブスだと思われ、明るい表情をしていれば美人と思われるのです。
ですからあなたの好きな人がイケメンであなたがまだ美人でなかったとしても諦める必要はありません。