恋愛の迷いは「ソロモン王のパラドックス」のせいで生じている

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それほど好きでない人に告白されたけど付き合うべきか?
一緒にいても幸せになれない彼氏と別れるべきか?

恋愛には様々な迷いが生じます。

このような迷いに正しい答えを出すのは難しいものです。

そんな時はまずソロモン王のパラドックスを解消しましょう。

ソロモン王のパラドックスとは

ソロモン王のパラドックスとは他人の問題については正しく判断できるのに自分の問題では誤りやすいという現象です。

由来は『旧約聖書』のソロモン王です。彼は知恵の象徴とされ多くの人々を助けましたが、女性によって堕落しました。

誰でも自分のプライベートに関しては冷静な判断ができないのです。

あなたも友達から恋愛相談された時は冷静なアドバイスができるかもしれません。

「どうしてそんなダメな彼氏といつまでも付き合ってるの!?早く別れて良い人見つけなよ」と言ったりしているかもしれません。

しかし、自分がその立場になると同じことをしてしまうのです。

自分事となると感情が合理的な思考の邪魔をするのです。

自分と距離を置いて考えると判断力が増す

どうすればソロモン王のパラドックスを打ち消し、自分のことでも適切な判断ができるのでしょうか?

それは自分と距離を置いて考えることです。第三者的な視点から自分にアドバイスするのです。

そうすることで正しい手順で判断することができます。

一人称ではなく三人称で考えましょう。

「私はどうしてこんな気持ちになっているの?私はどうすれば良いの?」と考えてはダメなのです。

「花子は彼氏が好きなのではなく同情しているだけでは?花子は早く別れて新しい出会いを探したほうが幸せになれるのでは?」と自分を遠くから見て考えるのです。

推論の精度が上がる

自分と距離を置くことでソロモン王のパラドックスの悪影響が減ることはウォータールー大学のイゴール・グロスマンらの実験でも分かっています。

この実験では参加者に「恋人の浮気が発覚した」というシチュエーションについて考えてもらいました。

すると自分のこととして考えた時より友達のこととして考えた時の方が賢明な推論ができることが分かりました。

賢明な推論とは、自分の知識の限界を認識し、別の角度から考えたり、適切な妥協点を探ったり、未来の変化を考慮したりすることです。

これらの手順を踏むことで推論の精度は上がり正しい判断が下しやすくなります。

想像だけでも違いが出るのですからこれが現実ならもっと差が大きいと言えるでしょう。

またこの実験では自分のことでも距離を置いて考えると賢明な推論ができることも分かりました。

つまり「私」ではなく「A子」として考えたほうが良いということです。

特殊な恋愛と自分で思っているだけ

恋愛に迷いが生じたとき、あなたは自分の置かれた状況が特別であると感じるかもしれません。

こんな特殊な相手と恋愛してるのは自分だけ。だから友達にするような簡単なアドバイスでは意味がないと。

しかし、恋愛相談を受けている立場からすると本人がレアケースと思っていても、よくあるパターンでしかないことの方が多いです。

相手が外国人、芸能人、有名経営者、犯罪者、何十個年上、余命何ヵ月などは珍しくありません。そういった人たちの行動も標準的でないにしても既にケーススタディとしてはよくあるものです。

そもそも恋愛パターンが無限に多様化しているのなら映画や小説はもっと色々なプロットがあるはずです。しかし紫式部の時代どころか、それよりもっと前から男女の物語は変わっていません。

自分の恋愛だけは特別と思っていること自体がソロモン王のパラドックスに陥ってる証左です。

離れたところから自分に適切なアドバイスをしましょう。

恋愛に限らず、第三者的な視点を持つことは人生の幸福度を高めるという研究もあります。

参考文献:Grossmann I, Kross E. Exploring Solomon’s paradox: self-distancing eliminates the self-other asymmetry in wise reasoning about close relationships in younger and older adults.

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