別れた後も「友達でいよう」と言ってくる人がいます。
理由としては人として好きだからとか未練があるからなどが挙げられます。
セフレでいたいからという目的も少なくはありません。
ある研究によると恋人関係が終わった後もつながりを維持しようとする人はサイコパスである可能性が示唆されています。
男性ほど別れた後も実利のある関係を求める
米国オークランド大学心理学部のリサ・ウェリングらのグループは恋人たちが別れた後も友達でいようとする心理について調査しました。
その中でまず参加者の性格特性を調べるために「PID-5-BF」「HEXACO」といったテストを受けてもらいました。
これらのテストはダークトライアド傾向を見るためのものです。
ダークトライアドとは以下の3つの性格傾向のことです。
- ナルシシズム(自己愛傾向)
- サイコパシー(精神病質)
- マキャヴェリズム(目的のためには手段を選ばない)
性格の暗い側面に焦点を当てたもので心理学実験ではよく用いられる指標です。
参加者はさらに別れた後も友達でいることの理由について回答しました。
元恋人に対し信頼や愛着がある、感傷的な気分があるという理由のほかに、実利的な理由もありました。
実利的とはつまり肉体的なアクセス(性行為)や金銭的な利益のことです。
これらの実験結果から以下のことが分かりました。
- 別れた後も友達でいようとする動機には愛情、ステータス、情報、金銭、セックスなどが考えられる
- サイコパスやナルシズム傾向の強い人は金銭やセックスといった理由で関係を維持しようとする傾向がある
- 男性の場合はこの実益を求める心理がより強い
全員がサイコパスとは限らないが…
この実験結果は妥当だと思います。
私の知る限りそれほど愛情が残っているわけでもないのに別れた後も関係を継続しようとする男性の目的はセックスであることが多いです。
面白いのは別れてしばらく経ってから「友達でいよう」という人が少なくはないことです。
離れることでマンネリ感が解消し性的興奮が甦ってくるためだと思います。
しかし注意しなければいけないことは別れた後も友達でいようとする人が全員サイコパスでナルシストとは限らないということです。
別れた後も関係を維持しようとするのは自然な心理ともいえます。
人間は他者とのつながりがあったほうが精神的にも身体的にも健康でいられるからです。
特に孤独な男性は早死する傾向があることが知られています。
男性は本能的に1人でいると生存の危機を感じやすいのかもしれません。
また付き合う前から親しい友人だった場合には元の関係に戻るということもあります。
大切なのは元カレが「別れた後も友達でいよう」と言ったときその目的は何なのか確認することです。
女性のほうに未練が残っているとズルズルとセフレ関係を継続してしまうパターンが多いです。
参考文献:Justin K. Mogilski, Lisa L.M. Welling,(2016)Staying friends with an ex: Sex and dark personality traits predict motivations for post-relationship friendship.