年収の高低と不倫の確率には相関があるとされています。
ただし主張内容は調査によってまちまちです。
年収が高い方が不倫するといわれることもあれば低い方がするといわれることもあります。
これは金額のレベルにもよるので仕方ないことです。
どちらのケースでもそれなりの説明をつけることはできます。
今回は年収が低い男性ほど不倫をするというお話です。
「男らしさ」を自認できないと不倫する
年収が低い男性が不倫してしまう理由としてよく言われることは「自分が男である」ということを実感できなくなるからというものです。
プライドに関係する問題ともいえます。
今でこそ男女平等が叫ばれていますが人間の歴史でいえば男は外で獲物をとってきて女は家を守るという思考で生きてきた時間のほうが長いです。
人間の脳は1万年以上前からそれほど進化していないと考えることもできますから獲物を取れない男は無能と判断されてしまいます。
現代の獲物とはお金のことです。
つまりそれを手に入れられないと男らしさを認識することが出来ないのです。
すると他の行為によって代償しようとします。それが不倫です。
正規のパートナーとは別の女性も手に入れられる自分はオスとして有能なのだと思うことでお金を手に入れられない自分を慰めることができます。
また不倫相手が自分を立ててくれたり頼ってくれることでも男らしさを感じることができます。
年収の高い妻だとそういう実感は持ちにくいのです。
世帯収入の70%を稼ぐ夫が最も不倫しない
コネチカット大学のクリスティン・マンシュ博士が18歳から32歳の2,757人を対象に行った調査でも妻に経済的に依存している夫ほど不倫する確率が高いという結果が出ています。
最も不倫をしないのは世帯収入の70%を稼いでいる夫でした。
それを超えると不倫の可能性が上がりますが妻より低いときほどではありません。
最近「Personality and Social Psychology Bulletin」にて発表された別の研究では妻の収入が世帯の40%のときに夫は最も幸せを感じるという結果が出ていました。
これらの研究を統合すると夫の満足度は自分が世帯収入の60~70%を稼いでいるときが最も高まるのかもしれません。
クリスティン・マンシュ博士はコーネル大学の院生だった頃にも同じような調査を行っています。
そのときはパートナーよりも収入の低い男性はそうでない男性に比べて浮気をする確率が5倍高くなるという結果でした。
原因が先か結果が先か
年収が低いことが原因となって不倫をするという説明をしてきました。
しかしもともと女性にだらしない男性は仕事も出来ないので年収が低いという可能性もあります。
また反対意見として年収の高い人はテストステロンレベルも高いのだから性欲も強く不倫するのだという説明もあります。
私が相談を受けている中で持っている感覚としては年収に関係なく不倫する人はするししない人はしないということです。
むかし知人女性が酔っ払ったときに「私は年収で夫に勝ってしまっているので夜の性活では負けてあげている」ということを言っていました。
それによって夫婦のバランスが取れるのだそうです。
性癖は人それぞれで昼間の性格とも関係ないのでそれで上手くいくかは分かりませんがなかなか面白い洞察だなと思います。