彼氏に浮気されたけど、別れたくないという女性もいるでしょう。
そこで付き合い続けるべきかどうかは、あなたが今後のプロセスでどういう感情を持ちそうかで判断すると良いです。
一度は許したものの、怒りが再燃して付き合い続けた時間が無駄だったと後悔することもあるのです。
反対に浮気前よりも関係が成長したと感じられることもあります。
彼氏に浮気された時に付き合い続けるべきかの判断基準
浮気が発覚した直後は混乱するものです。
裏切られたショックもあれば、このまま別れることへの寂しさもあります。自分に魅力がないのかと自己肯定感が下がることもあるでしょう。
この状況で別れるか付き合い続けるか判断するのは難しいものです。
彼氏を許してそのまま付き合い続けたとき、再び浮気されるリスクもあります。
そうならなくとも時間が経過し落ち着いたときに急にムカムカすることもあります。
それが半年後か一年後かは分かりませんが、怒りが生じ別れの決心をすると、それまでの時間が無駄だったと後悔しがちです。
では彼氏に浮気されたとき、何を判断基準にすれば良いのでしょうか？
それは浮気発覚後からの時間の流れの中で、許しと信頼の感情を持てそうかどうかです。
浮気の発覚から関係の再構築までのプロセス
彼氏の浮気が判明してからあなたの心が癒え、関係が再構築されるまでにはプロセスがあります。
まず浮気発覚後はショックを受けます。それが落ち着き再構築に同意すると表面的な安定期が訪れます。
そこでお互いが真剣に向き合い続けることで許しと信頼が回復し関係が再構築されます。
このプロセスの中であなたは許しと信頼の感情を持つことができるでしょうか？
浮気後も一緒にいることを選んだカップルの研究
テキサス工科大学のステファン・T・ファイフ博士らがパートナーの浮気が判明したあとも一緒にいることを選んだカップルについて、そのプロセスを調べた研究があります。
この研究に参加したカップルは付き合い始めてから平均で3年後にどちらか又は両方が浮気をしました。ここでいう浮気とは他者との性的接触（セックス）のことです。
そして浮気が判明してから平均で4年以上一緒におり、結婚しているカップルもいます。ちなみに浮気の発覚パターンは自白よりも、バレるパターンのほうが圧倒的に多いです。
浮気後も付き合い続けるために必要なこと
調査の結果、カップルが一緒にいることを選択できた要因として以下のことが挙げられます。
- 浮気した側の誠実な態度と心からの謝罪
- なぜ浮気したか等についてのオープンな対話
- お互いが関係を修復することに同意
- 関係を強化するための行動（連絡、居場所の共有）
- 浮気したパートナーにもう一度チャンスを与えるという許しの気持ち
- 浮気前よりも関係が成長しているという認識
許すプロセスが最も難しい
関係を再構築する中で最も難しいのは浮気された側が許すことです。
浮気した側の呑気な態度を見て「私はあんなに苦しんだのに…もう罪悪感が失せたの？やっぱり許せない」となることも少なくありません。
恋愛相談に来る人の中にも「数年前の浮気がどうしても許せない」という人がいます。
浮気した人が次回もする可能性は3倍高い
許せたとしても「再び浮気されるのではないか？」という心配が消えないこともあります。
一度でも浮気をした人は次回もする可能性が3倍高いという調査結果もあります。
今回の研究対象となったカップルの多くは、浮気発覚から数年が経っても、相手に対し安心させる材料を提供するよう求め続けていました。
簡単には信用を取り戻せないのです。
自分は浮気を許せるタイプか確認する
今回の研究はあくまでも一例に過ぎませんから、他のプロセスもあります。
しかし、許しと信頼の再構築は浮気後の関係にとって不可欠な要素です。
過去を振り返って自分がどういうタイプなのか確認してみてください。
恋愛に限らず過去の人間関係のトラブルをどのように納得してきましたか？
友達から酷いことをされた後でも謝罪されたことで後腐れなく関係を継続できているでしょうか？
それとも心に引っ掛かりを感じながら付き合っているでしょうか？
もし後者であれば彼氏に浮気された後で付き合い続けても同じような感覚が残ってしまう可能性は高いと思います。
日本人は浮気を許しにくい？
今回紹介した研究の対象となったカップルの多くは浮気後の関係について専門のカップルセラピーを受けていました。その効果も決して小さくはないと思います。
ただ残念なことに日本ではこのようなセラピーをできる専門家はほとんどいません。自称専門家はいますが怪しい人が多いです。
また道徳心の規範を宗教に求めている人もいます。
宗教は「許し」の大切さを説くものもありますから、その影響も考えられます。
ちなみに日本人は攻撃されたときに「復讐してやる」という気持ちが芽生えやすい国民性という実験結果もあります。
浮気を許すのは難しいのかもしれません。
参考文献：Fife, S. T., Gossner, J. D., Theobald, A., Allen, E., Rivero, A., & Koehl, H. (2023). Couple healing from infidelity: A grounded theory study. Journal of Social and Personal Relationships, 0(0).
