「結婚はしたくないけどパートナーは欲しい」という人は年齢が上がると後悔するかも

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現代では「結婚はしたくないけど恋愛のパートナーは欲しい」と考える人も増えています。

多様な価値観が尊重される社会では、結婚という形に縛られず、自分らしい生き方を選ぶことができるようになりました。

しかし、圧倒的にモテるタイプで、何歳になっても相手探しに困らないという人以外は年を取ったとき、独身でいることを後悔する可能性があります。

なぜなら、「パートナーが欲しい」という気持ちが、人生の満足度に与える影響は年齢が上がるほどに強くなるからです。

パートナーがいるときは問題ありませんが、ある程度の年齢になってから、別れたりしたときに後悔するかもしれないのです。

「結婚という法的な結びつきがあれば良かったのに…」と思う可能性があるのです。

40代、50代でパートナーを強く求める独身者は人生の満足度が低い

トロント大学の研究者らが、18歳から75歳までのシングルの人たち3,057人を対象に行った調査があります。

この調査では「パートナーをどのくらい求めているか」や「今の人生にどれくらい満足しているか」ということを回答してもらっています。

回答を分析したところ、20代や30代など若い年齢層では、パートナーを求める気持ちと人生の満足度の間に明確な関連は見られませんでした。

つまり、この年代のシングルの人たちは、たとえパートナーを強く望んでいても、それが人生全体の満足度を大きく左右するわけではないということです。

しかし、40代、50代、そしてそれ以上の年齢層になると状況は大きく変わります。この年代ではパートナーを強く求めている人ほど人生の満足度が低くなる傾向が明らかになりました。

特にこの傾向は女性で顕著で、パートナーをあまり求めていない女性の方が、人生に対して高い満足度を持つ傾向がありました。

なぜ年齢が上がるほど、パートナーを求める欲求が人生の満足度に影響するのか?

なぜこのような結果となったのでしょうか?

それは年齢が上がるにつれ「パートナーを見つけるチャンスが減少している」という感覚が強くなるからと考えられます。

若いときは「自分には多くの出会いのチャンスがある」と感じられます。

そのため、現在パートナーがいなくても「いつか理想のパートナーに出会えるだろう」と前向きに考えられます。

しかし、年齢が上がると、出会いの機会が減少し、同時に周囲の多くがすでに結婚しているという現実を目の当たりにします。

すると、「もうパートナーを見つけるのは難しいのではないか」と感じやすくなるのです。

このような認識が、パートナーを求める気持ちと人生の満足度の間に強い負の影響をもたらしていると考えられます。

不安型の愛着スタイルを持つ人ほど満足度が低下する

「結婚はしたくないけどパートナーは欲しい」と考えているなら、その思いの強度を考えてみてください。

常にパートナーがいないとダメというなら、年齢を重ねて恋人が見つからないときに、強く後悔するかもしれません。

実は今回の調査では、愛着スタイルも確認しているのですが、不安型愛着が強い人は年齢が上がるほど人生の満足度が低くなる傾向も判明しています。

不安型愛着の人は孤独感を抱きやすく、常に誰かがそばにいてくれないと耐えられないという特徴を持ちます。

しかも、この感覚は年齢を重ねても弱まることがなく、孤独感を募らせることで、人生に対する満足度が大きく低下してしまう可能性があります。

もしあなたが、年齢が上がるにつれて「必ずしもパートナーがいなくても幸せになれる」という考え方を持つようになり、パートナーを強く求める気持ちを手放すことができそう、というのなら一生独身でも幸福度が下がることはないでしょう。

しかし、常にパートナーがいないとダメという人は結婚という法的な結びつきがあったほうが、モテなくなった後も安心かもしれません。そして愛着不安があるなら、それを克服することが先決です。

とはいえ、結婚したせいで不幸になる可能性も低くはないのですけれどね…

参考文献:Laetitia Hill Roy, Yoobin Park, Geoff MacDonald. (2023). Age moderates the link between relationship desire and life satisfaction among singles.