相手に話させるコツ!アクティブリスニングを恋愛に活かす

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人間が最も好きな話題は「自分の話」と言われています。自分のことを語っているときが最も気持ちいいのです。

おしゃべりしているときの脳は性行為をしているときと同じくらいの快感を得ているともいわれています。

ですから恋愛においても好きな人にたくさん喋らせることは効果的なテクニックといえます。

たくさん喋ることで快感を覚え、「この人といると楽しい」と思ってもらいやすくなります。それがやがて好意へと発展することもあるでしょう。

そこで今回は相手に話させるための心理学に基づく方法を説明します。

相手から「この人は話しやすい」と思われるためのテクニックともいえます。

話を引き出すのがうまい人は同性からも異性からも好かれますから、仕事も恋愛もうまくいきやすいということが複数の研究から分かっています。

相槌だけで話させるのは難しい

話を聞くときは相槌が大事といわれますが相槌は意外と難しいです。

相槌する側のキャラも関係しますから、同じように「うん、うん」と言っていても相手に伝わるイメージは人によって違います。「うん、うん」がバカにしたような響きになってしまう人もいます。

また、恋愛のアドバイスなどで聞き上手になるための「さしすせそ(※1)」などというものが紹介されることもありますが、それが効果的という証拠はありません。それどころか鬱陶しいとさえ感じますから、キャバクラの酔客でもない限りは気持ち良くなってくれないでしょう。

相槌だけで共感を伝えられるのは人を観察する能力が高くて、相手にチューニングできる人くらいなのです。

もしくは話をしている側が一方的にベラベラ喋るタイプで、自分の話している姿を客観視できない人の場合くらいです。

こういう人は「相手が自分の話を理解しているだろうか?」ということを考える代わりに「次に何を話そうか」しか考えておらず、聞き手の態度には関心を払いませんから、適当に相槌を打ってるだけでもいけます。

しかし多くの人は相槌だけでは気持ち良くは話してくれません。

※1 聞き上手になるための「さしすせそ」
効果的な相槌とされる「さすが」「知らなかった」「すごい」「センス良い」「そうなんですね」のこと。

「アクティブ・リスニング」(積極的傾聴)

ほとんどの人は自己中に話し続けることはなく「話を聞いてもらいたいな」と思っていても「相手はこちらの一方的な話に嫌になってないだろうか?」「このまましゃべり続けても良いのだろうか?」という心配もしています。

そこでどうすれば良いかといったら「アクティブリスニング(積極的傾聴)」という手法をつかいます。積極的に聴くということです。

ただ黙って聴いてるのではなく、質問をしたり確認をしながら聴くのです。

そうすることであなたの好きな人も気持ち良く話してくれるようになります。

質問は簡単なことで良い

アクティブリスニング(積極的傾聴)のために何を聞いたら良いかというのは深く考える必要はありません。

話の中で分かりにくい部分があったら、そこを聞けば良いのです。

もしくは「こういうことなの?」と相手の話した内容を軽く確認すれば良いのです。

たったこれだけのテクニックです。無理に鋭い質問をしようなどとする必要はありません。

相手から「この人は自分の話に興味を持ってくれている」と思われるだけで十分です。

「自分をこんな気持ちよくしてくれる人」

話し手は自分が話してることに対して、質問をされると相手が興味を持ってくれていると認識するので「話し続けて良いのだ」と思いますし、話すことに対して心地よさを感じます。

人間の脳は自分についての話をしてるときだけ活性化する快感と関連した部位というのがありますから、安心して自分の話をさせてもらえると、快感を得やすくなります。

そして、目の前で話を聞いてる人に対して「自分をこんな気持ちよくしてくれる人」というイメージが脳に強く刻まれるのです。

それだけではなく、質問をすることで「分かろうとしてくれている」という気持ちにもなりますから、共感してもらえてると感じやすくなるのです。

そしてそれが恋愛関係への発展にもつながるということです。

オウム返し(バックトラッキング)はNG

とはいえオウム返しはやめたほうが良いです。

「映画に行ったんだ」と言われたら「映画に行ったんだぁ」というような返し方です。

こういうテクニックを「バックトラッキング」と言います。時々、通俗心理学の本などで紹介されていますが…

これも人を選ぶテクニックです。うまく自然にできる人は少ないです。

もちろん会話の中で相手が使っているのと同じ言葉を使うことは大事です。しかしオウム返しはやめましょう。

クレーム対応にも有効

積極的に聴くアクティブリスニングはクレーム対応でも使えるテクニックです。

ニューオーリンズ大学の実験で、店のサービスに対して不満を持っている客に、質問をしながら話の内容を理解しようとしている態度を見せると、客が満足しやすくなってチップの額も上がるということも分かっています。

理解しようとしていることが伝わるように質問をすれば良いということです。

相手の話を論理的にまとめてはダメ

アクティブリスニングでも注意してほしいことがあります。

せっかちで頭の良い人に多いのですが、相手の話した内容を自分でまとめて、論理的な話に組み直して「要するにこういうことでしょ」と返してしまう人いますが、これはダメです。

共感のための質問や確認というのは相手が話していることに対して、一言だけすれば良いのです。

例えば「それを言ったのは誰々さんてこと?」のように、それだけで良いのです。

仕事の報告ではないので、全体の話を論理的な構造に持っていく必要はありません。

理解しようとしていることが伝わることが大事なのです。そうすることで「共感してもらえてる」と感じさせることができて同性からも異性からも好かれるということです。

自分の会話を録音する

自分が話をしているときに「相手が自分の一方的な話に嫌な気分になっていないだろうか?」という心配をあまりしたことがないという人もいるかもしれません。

こういう人は一日の自分の会話をボイスレコーダーで録音して、後で自分で聞いたほうが良いです。自分が思っている以上にウザい喋り方してると思います。

知らないうちに嫌われている可能性がありますから注意してください。

参考文献:Kyeong Sam Min, et al. (2021). Listen to their heart: Why does active listening enhance customer satisfaction after a service failure?