「可愛いは正義」が実験で証明されてしまう

恋愛相談のご予約
復縁、片思いの悩み、恋人関係のトラブルなど様々な恋愛相談を承っております。心理学や脳科学、過去の相談者様の事例をもとに適切なアドバイスを行っております。

「可愛いは正義」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

ファッション雑誌のコピーが由来と思っていたのですが、『苺ましまろ』という漫画のキャッチコピーなのだそうです。

可愛い子は何をしても許される、ちょっとしたミスなら大目に見てもらえるといった意味で使われることもあります。

それどころか可愛い子は犯罪さえも悪い評価につながりにくいようです。

だから何?と思うかもしれないのですが、「可愛いは正義」はあなたの恋愛においても重要な意味を持つことがあります。

男性はなぜ可愛い子が好きなのか?

そもそもなぜ男性は可愛い子が好きなのでしょう?

一つの理由としては生殖能力と関係するエストロゲンというホルモンが挙げられます。

エストロゲンが多いほど骨格がゴツくなりにくく可愛いらしい外見になりやすいとされているのです。

つまり男性は可愛い顔から生殖能力の高さが読み取れるので惹かれるということです。

また人間は一つの良い特徴があるとそれに引っ張られて、他も良いだろうと思う習性を持っています。これをハロー効果といいます。

顔が良ければ性格も良いだろうと予測するのでさらに好きになるのです。(美人は性格が悪いといわれることもありますが…)

顔は性格よりも先に見えるものなので可愛い子は有利なのです。

イケメンは正義じゃないが可愛いは正義だった

可愛いは正義の威力を証明するようなジャウメ1世大学のフリオ・ゴンサレス・アルバレス博士の実験があります。

この実験では参加者に異性の写真と簡単なプロフィールを見せて、その外見を評価をさせました。

プロフィールの内容は同じ人物でも良いパターンと悪いパターンの2つがあり、参加者はそのどちらかを見せられます。

良いパターンとして「NPOで働き人権保護に熱心」「アフリカで働く利他的な看護師」などがあります。

悪いパターンとして「テログループのメンバー」「ねずみ講で人を騙した」などがあります。

参加者の下した評価を分析したところ、同じ人物の写真であっても悪いパターンのプロフィールと一緒に提示されると、見た目の評価も悪くなることが分かりました。

ただし、女性と比べて、男性は悪いパターンのプロフィールを見せられても外見の評価をそれほど落とさないことが分かりました。

同様の手順で可愛い子とイケメンだけの写真を使った実験もしていますが、やはり男性は悪い情報を与えられても高い評価をしていました。

たとえ犯罪者とされても可愛い子は評価するということです。

つまりイケメンは正義ではないが可愛いは正義ということです。

「可愛いは正義」は恋愛にも関係する

「可愛いは正義」はあなたの恋愛にも関係することがあります。

例えばあなたの恋のライバルが可愛い子だったとします。

しかし実は彼女はこっそり仕事をサボッている悪い人だったとします。

あなたはこの事実を好きな人に伝えて評判を下げてしまおうと思うかもしれません。

しかし、あなたが思っているほどの効果は得られないということです。さきほどの実験でも分かった通り悪い情報があっても可愛い子の評価は下がらないからです。

しかも男性は可愛い子が同性から悪口を言われているのを聞くと、可愛いから嫉妬されてイジメられているのだと考えて同情してしまうことさえあります。

それどころか、あなたの印象も悪くなるでしょう。

なぜなら悪口を言われた人の印象は消えても、言った人の印象は消えずにその人の印象として結びつくからです。このような現象を心理学で「自発的特徴変換」といいます。

ですから可愛い子の悪い面を見つけても絶対に口に出して誰かに伝えてはいけません。

可愛い子は悪いことをしても「故意ではない」と思われやすい

可愛い子の悪事を報告すると、あなたが嘘をついていると思われる可能性さえあります。

悪いことをしても可愛い子の場合には「何かの間違いだろう」「故意ではないはず」と判断されやすいことも分かっているのです。

このバイアスは犯罪の量刑にまで及びます。外見が魅力的な犯罪者ほど課される罰金が低額な傾向にあるのです。

やはり可愛いは正義なのです。

参考文献:Julio González-Álvarez. (2017). Men dissociate sexual attraction from moral judgement more than women.