彼女持ちを本気にさせる科学的方法:「自己拡張」をアピールすれば良い

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彼女持ちの男性を好きになってしまった、と相談に来る女性は多いです。

そして相談に来た時点で既にヤラかしてしまっているケースもあります。

余計なアピールをして下心がバレて警戒されてしまったり、嫌われてしまったり…

なぜこうなるかというと、何もせずにはいられないからです。

「静かに適度な距離感を取っていればどうせ彼女にマンネリしてチャンスがやってくるのだから、落ち着きましょう」とアドバイスしても、ダメなのです。

これはある意味で仕方のないことです。何もしていないと好きな人がどんどん彼女との愛を深めていくような錯覚にも陥りますからね。

そこで今回は彼女持ちを好きになったとき、その男性を本気にさせるためにあなたがやっても良いアピール方法を紹介します。

彼女持ちの男性は他の女性を低評価するメカニズムを持っている

好きな人に彼女がいる時はチャンス!暗示で振り向かせる方法」の記事でも説明しましたが、人間というのは、誰かと付き合っているときは、他の異性の魅力を低く評価するメカニズムが働きます。

例えば、あなたの好きな人がフリーのときはあなたを80点と評価しても、彼女ができると70点と評価するということです。あなたが何も変わっていなくてもです。

これは人間という動物が子育てをするためには夫婦の絆が強いほうが有利なため備わっている機能と言われています。

他の異性を低く評価すれば浮気をする気が起こりにくくなりますからね。

ということで彼女持ちの男性を本気にさせるのは難しいのです、と言いたいところですが…

実はこの「他の異性を低評価するメカニズム」が働かなくなるどころか、他の異性を高評価するときがあります。

それは「自己拡張」を意識したときです。

自己拡張させてくれる異性を好きになる

自己拡張とは新たな視点を得たり、能力を高めたりすることを意味する心理学の用語です。

例えば自分と異なる考え方を持つ人と会話をすることで、別の角度からも物事を捉えられるようになるのは自己拡張の一つです。

意識している人は少ないですが、人間には生まれながらに「自己拡張したい」という欲求が備わっています。

そのため、それが満たされると興奮を覚えます。

新しい恋人と付き合ったばかりの頃にドキドキするのも、相手の物の見方や経験を自分に内包し自己拡張している感覚を無意識に得るからです。

知らなかった世界を見せてくれる相手に惹かれた経験のある人もいると思いますが、これもまさに自己拡張の感覚を得ているからなのです。

そして付き合いが長くなると、相手から得るものも減ってきますから、自己拡張の機会も減り、ドキドキしなくなるのです。

そしてマンネリして、それがさらに進むと自己拡張をさせてくれそうな他の異性を求めてしまうこともあるのです。

彼女以外の相手を脳が求めるとき

恋人がいる人でも、自己拡張を意識したとき、他の異性への注意が高まることは、心理学者のイレナ・ツァペラスらの実験でも判明しています。

性格テストによるプライミング(予備刺激)

この実験では参加者に性格テストを受けさせました。といっても実験用に作られた何の根拠もないテストです。参加者には「判定精度の高いテストです」と説明し、そう信じ込ませています。

そしてその性格テストの結果はランダムに次のどちらかが返されました。もちろんこれも本人の回答内容とは全く関係ない結果です。

  • 自己拡張が必要と思わされる条件:「あなたの人生は先が見えており停滞している。あなたは新しい挑戦や自己成長の機会を強く求めているが、そのために必要なリソースが得られていない」という内容
  • 自己拡張は必要ないと思わされる条件:「あなたの生活には多くの心理的な変化があり、新しい経験に圧倒されている。安定させる時間が必要」という内容

プライミング(予備刺激)によって、意図的に参加者の心理状態を操作したということです。

恋人に似た相手と似ていない相手のどっちを記憶するか?

その後に、記憶テストを行いました。

このテストはモニターに「異性の写真」と「性格特性に関する文章」のペアがランダムに表示され、その組み合わせを覚えるというものです。

このときに表示される「性格特性に関する文章」は、参加者の実際の恋人と似たものもあれば、反対のものもありました。

記憶テストの結果を分析したところ、「自己拡張が必要」と思わされた参加者は、自分の恋人と反対の性格特性を持つ異性の写真と文章についてよく覚えていました。

それに対し、「自己拡張は必要ない」と思わされた参加者は、自分の恋人と似た性格特性を持つ異性の写真と文章についてよく覚えていました。

つまり、自己拡張が必要と思わされると、他の異性に対して注意が向きやすくなるということです。

関係に満足している人は他の異性に対する脳の報酬系の反応も弱い

今回の実験では、恋人が喋っているビデオを見た後で、他の異性の写真を見て、そのときの脳の反応をfMRIで測定するという実験も行っています。

その結果、恋人が「一緒にいることで自己拡張できたときの経験」について喋っているビデオを見た後では、他の異性を見たときに脳内の報酬系を含む領域の反応が、他のパターンと比べて低いことが分かりました。

つまり、今の恋人といることで自己拡張できていると感じている人は、他の異性を見てもドキドキしないということです。

彼女持ち男性への具体的なアプローチ方法

ここまでの説明から、彼女持ちの男性を本気にさせるためにどんなアプローチをすれば良いか分かったと思います。

一緒にいると自己拡張できることを潜在意識のレベルで刷り込んであげれば良いのです。

手っ取り早いのは一緒に新しい刺激的な体験をすることです。

しかし彼女持ちの相手を誘うのは中々難しいこともあるでしょう。

そんなときは会話だけでも十分です。相手が知らないような新しい情報を提供すれば良いのです。

そのときに「二人で会話してると新しい気づきがあるね」ということをさり気なく伝えましょう。

また、あなたが一人や他の仲間と常に新しい体験をしているということを自然に知らせることも有効です。

ただしオジサンがよくやる「俺通信」のように頻繁にどうでも良い写真やエピソードをLINEで送るのはやめましょう。ウザがられることの方が多いです。

一緒にいることで自己拡張できることを相手の脳に刷り込むことができれば、彼女との関係が落ち着いてくる頃にはあなたの魅力を高く評価するようになるはずです。

他の研究では自己拡張によって、マンネリした夫婦の性欲が再燃することも分かっています。

それだけ強力なものですから、ぜひあなたの恋愛にも役立ててください。

参考文献:Tsapelas I, Beckes L, Aron A. (2020). Manipulation of Self-Expansion Alters Responses to Attractive Alternative Partners. Front Psychol.