職場でいつも仲良く話したり、ふざけ合ったりして付き合っているような雰囲気を醸し出している男女がいたとします。
それがあなたの好きな人だったら本当に付き合っているのか気になりますね。
付き合っているのにアプローチしてしまったら職場の人間関係も気まずくなるかもしれません。
また、明らかに他の同僚とは違う怪しい雰囲気なのに、ほとんど会話をしていないというパターンもあるでしょう。
社内恋愛を隠すためにあえて職場では話さないことにしている可能性もあります。
この場合は付き合っているかどうか見極めるのは難しいです。
そんなときは笑い方に注目してみましょう。
恋人向けと友達向けでは笑い方が違う
笑いはポジティブな感情の最も認識しやすいシグナルですから、コミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。
そのため私たちは笑い方を進化させてきたといわれています。
動物も敵意がないことを示すために笑うことがありますが、人間はさらに細かく笑い方を使い分けます。
楽しみや親しみ、嬉しさなど様々な感情が込めるのです。
また、相手との関係性によっても変化します。
友達には楽しみや信頼を込めた笑いを、恋人には愛情や優しさ、甘えを込めた笑いを見せます。
同じ笑いでも、お互いをどう認識しているかによって違いがあります。
つまり、職場で付き合ってるように見える男女がいるのなら、笑い方を見れば本当の関係を判断できるのです。
知識がなくても付き合っているかどうか判断できる
恋人に対してと友達に対してでは笑い方に違いが出るのかを調べた実験があります。
ボルチモア大学のサリー・D・ファーリー教授らの実験です。
知識がなくても判断できる
この実験では、複数の人間による恋人や友達との会話のサンプルを集めました。
そして、その中から笑っている部分のみを切り出しました。
それを実験の参加者に聞かせ、どんな関係の相手と会話しているのかを推測してもらいました。
その結果、何の知識のない参加者であっても、笑い方から友達と話しているのか、恋人と話しているのかを、偶然よりも高い確率で当てることができたのです。
友達向けと恋人向けの違い
この実験では、それぞれの笑い方がどのように聞こえるかも確認しました。
そこから次のことが分かりました。
- 友達向けの笑い＝声が大きく、楽しそうで、リラックスした自然なものに聞こえる
- 恋人向けの笑い＝弱々しく、優しい感じに聞こえる
なぜ恋人に向けた笑いは弱々しいのか？
友達に向けられた笑いのほうが楽しそうに聞こえるのは意外かもしれません。
なぜ恋人向けの笑いは弱々しいものになるのでしょうか？
それは恋人との関係をより大事に思っているからです。
そのため、敵意のないことをアピールしたいという心理が生じ、控えた笑いになるのです。
また付き合ったばかりの頃や関係の盤石さに自信がない場合に、余計な刺激を与えないように笑うため、弱々しくなるとも考えられます。
職場で付き合っている男女を見分けるもう一つの方法
お互いにまったく遠慮することなく、素のままの自分を曝け出せる恋人同士であれば、ギャハハハという笑い方になることもあるでしょう。
もともとの性格が関係することもあります。
ですから笑い方だけで、職場の良い雰囲気の男女が付き合っているか判断するのは難しいものです。
そこでもう一つの判断方法を紹介します。
最初に誰を見るのか？
会議やミーティングなど皆が集まっているときに、面白いことが起こって一斉に笑いが起こることがあると思います。
このときに、付き合ってそうな雰囲気のある男女の視線に注目してください。
最初に目が合っていたら付き合っている可能性が高いといえます。
なぜなら人間は楽しいことが起きたとき、好きな人はどう感じているか知りたいと思うものだからです。
なので真っ先に恋人の表情に注目するのです。
また、楽しいことを共有したいという心理も目を合わせることにつながります。
片思いの相手の好きな人も分かる
これは片思い中の相手の好きな人を知るときも役立ちます。
皆が笑っているときに、いつも最初に誰を見るかに注目してみましょう。
余談ですが、そこに怖い上司がいた場合には最初にその人の顔を見る可能性もあります。怒ってないかと不安になるからです。
その後で好きな人に視線を向けることもあります。
それから、面白い話をしている人が最後のオチを言うときに注目するのは、最も好印象を与えたいと思っている相手ともいわれています。その人にどう思われているか確認したいからです。
参考文献：Farley, S.D., Carson, D. & Hughes, S.M. Just Seconds of Laughter Reveals Relationship Status: Laughter with Friends Sounds More Authentic and Less Vulnerable than Laughter with Romantic Partners.
