あなたの好きな人に「どんな女性がタイプ?」と聞いたとします。
このときの答えがあなたのキャラと違っていたらショックかもしれません。
間接的に「タイプじゃない」と言われたような気分になる人もいるでしょう。
しかし、落ち込む必要はありません。あなたに何らかの長所があれば、たとえ好きな人の「タイプの女性」から外れていても、付き合える可能性はあります。
なぜなら人は自分の好みと違っていても、そこにポジティブな特徴があれば、恋愛対象として考えるからです。
本当に理想のタイプだけを恋愛対象にするのか?
人は常に自分の理想のタイプに沿って恋愛対象の評価をするのか調べた、カリフォルニア大学デービス校などの実験があります。
理想のタイプとマッチしているほど恋愛対象としての評価も高かった
この実験の参加者は最初にどんなタイプの異性が恋人候補として理想かという条件を3つ挙げました。
それから他の異性の参加者がその理想とどれだけマッチしているか、そして恋愛対象としてどう思うか?ということを評価しました。
その結果、理想とマッチしているほど恋愛対象としての評価も高くなりました。これは当然の結果ともいえます。
他人の好きなタイプとマッチしていても恋愛対象として高評価
この実験では自分の理想だけではなく、他の人の理想にはどれくらいマッチしているかも評価しました。
仮に以下の2人がいたとします。
- 「美人、信頼できる、面白い」という条件を挙げているA男
- 「知性的、優しい、理解がある」という条件を挙げているB男
このとき、A男はB男が挙げている「知性的、優しい、理解がある」という条件で見たとき、この女性はどうか?ということも評価したのです。
その結果、どうなったかというと、A男はその女性がB男の挙げている条件にマッチしているときも、恋愛対象として高く評価したのです。
その水準は自分の理想とマッチしているときと変わりませんでした。
つまり、自分の好きなタイプだけではなく、他人の好きなタイプにマッチしていても、恋愛対象として高評価をするということです。
なぜ他人のタイプでも異性として高く評価するのか?
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
自分の好きなタイプを分かっていない
一つの理由としては多くの人が自分のタイプを正確には理解していないことが挙げられます。
むしろ普段から自分のタイプを言語化できている人のほうが珍しいです。
ですから無理矢理に理想の条件を挙げさせてもそれが絶対条件とは限らないのです。
「好きになった人がタイプ」という人もいるくらい、異性の好みは流動的でもあります。
誰かが良いというポイントは皆にとっても良い
もう一つの理由としては、一般的に良い部分とされるポイントは誰にとってもそうであるということです。
誰かが「優しい女性が好き」と言えば、他の人も「そういう女性もいいよね」となるのです。
つまり、あなたの好きな人が列挙した理想の条件以外でも、恋愛においてプラスと評価される長所があれば、恋愛対象としての評価は積み上がるということです。
他の人が注文したメニューも気に入る可能性は高い
今回の実験メンバーの一人であるUCデービスのポール・イーストウィック教授が、レストランでいつも注文しているメニューを気に入るのは当然だけど、他の人が注文したものだって気に入る可能性は高いよね、といった内容の例え話をしていました。
あなたの好きな人がいつもフィレオフィッシュを注文しているからといって、てりやきバーガーが嫌いということはないのです。
ぜひあなたの長所を伸ばしましょう。
ちなみに今回の実験で多くの人が理想としていた条件は、ユーモア、知性、誠実性、(外見の)魅力でした。
参考文献:Jehan Sparksa, Christine Daly, et al. (2020). Negligible evidence that people desire partners who uniquely fit their ideals.